
Caves of Maresha and Bet-Guvrin in the Judean Lowlands as a Microcosm of the Land of the Caves
マイナー度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
覚えにくさ度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
行ってみたい度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
イスラエル

登録基準 (ⅴ)
2014年登録
マレシャ
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長すぎる遺産名シリーズ。
でも「洞窟の大地の小宇宙」というネーミングセンス。ロマンを感じずにはいられません。
このベト・グヴリンという古代都市の地下には3,500もの地下室が存在しているという非常に興味深い遺跡です。登録基準が(ⅴ)の一つのみを満たす世界遺産というのも珍しいと思います。
登録基準(ⅴ)・・・独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
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メソポタミアからエジプトへ続く交易路の交差点に位置したことで栄えた古代都市。なんと紀元前8世紀にまで遡る。それがマレシャという都市で、マレシャが滅びたのちにベト・グヴリンが築かれていった。当時のエジプトの攻撃に対する防御の観点でこのような地下洞窟に住んでいたとされます。
この地下には浴槽や礼拝場、埋葬場所などもつくられており、電気なんてもちろん存在しない時代において築き上げた労力は計り知れません。

このような無数にあいた穴がこの洞窟にはいくつかあるのですが、当時のユダ族は鳩を飼育するのが普及していたそうです。その飼育のための穴が地下にあったなんて面白いですね。
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イスラエルの世界遺産といえば多くが宗教的に大きな問題を抱えているセンシティブな領域ですが、このベト・グヴリンの洞窟は純粋な文化遺産として優れています。
なかなか行く機会のない国ですが、歴史的にみてもトップクラスに優秀な民族ユダヤ人の系譜が紀元前にこんな都市を形成したという痕跡、目の当たりにしてみたいものですね。
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