オオカバマダラ蝶生物圏保存地域

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Monarch Butterfly Biosphere Reserve

マイナー度 ☆☆☆

覚えにくさ度 ☆

行ってみたい度 ☆☆☆

メキシコ 中部

登録基準 (ⅶ)

2008年登録

オオカバマダラ蝶の越冬地

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メキシコの山脈地帯にあるこの自然遺産には、毎年秋ごろになると何億という単位のオオカバマダラ蝶が渡り鳥のようにカナダやその他北アメリカから最大で4800㎞もの距離を南下してきます。そこで冬を越し、また春になるとカナダの方面へと飛び立っていくそうです。実はこの北上に関して、1世代ではなく3世代から4世代にわたって北上していくという生態があり、渡り鳥のそれとは大きく異なります。逆にメキシコに南下してくる世代は1世代であり、北上していく世代よりも寿命が長いそうです。蝶類のなかでも独特の生態であり、様々な研究がなされていながらまだまだ謎が多く残されている面白い蝶です。

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このオオカバマダラ蝶、見た目の華やかさから北米では人気を博しており、結婚式などで大量に放つ演出などもポピュラーになっているとのこと。鱗粉が気になって食事がまずくなりそうですが。カナダの国中であったり、アメリカの複数の州の州の虫に指定されたりもしています。

メキシコにおいては、オオカバマダラ蝶が南下してくる10月末あたりが国内最大行事「死者の日」と重なります。そのため、亡くなった方達の魂が蝶の姿を拝借してお祝いのために舞い戻ってきた、などの言い伝えもあります。オレンジっぽい色がそれっぽくて似合いますしね。『リメンバー・ミー』でも飛んでいたような気もします。

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実はこの生物圏保存地域付近でも、蝶が集う森林の伐採が問題視されています。その影響でオオカバマダラ蝶の個体数もかつてに比べて減少してます。観光制限なども設けられていますが、まだまだ課題は残されています。世界でも類を見ないこの光景を失わないようにしてほしいですね。

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